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ナイアシンとアレルギー、血管障害などの効果について

栄養学

ナイアシン(ビタミン B3)について

皆さん、今日はビタミン B3の一種である「ナイアシン」についてお話しします。ナイアシンとは、ニコチン酸とニコチン酸アミドの総称で、非常に重要な役割を持っています。このビタミンは私たちの体内で、二つの化学物質、NADとNADPに変わります。これらは身体の反応、特にエネルギーの生産に必要な補酵素として働きます。

興味深いことに、このナイアシンは私たちが食事から摂取するアミノ酸の一つであるトリプトファンからも合成されます。摂取したトリプトファンの約60分の1がナイアシンに変換されると考えられています。トウモロコシはトリプトファンが少ないため、トウモロコシを主食とする人々はナイアシンの不足により、ペラグラという病気になる可能性があります。ペラグラについては前回のブログで紹介していますので、そちらをみてくださいね!

今回の参考文献。英語が読める人はNiacin: The Real Story: Learn about the Wonderful Healing Properties of Niacinがお勧め!

ナイアシンと酒酔い

さて、ここで興味深い事実を一つ。ナイアシンはアルコールと密接な関係があります。通常、私たちの食事からは十分なナイアシンを摂取することができますが、アルコールを大量に飲むとナイアシンが不足する可能性があります。なぜでしょうか?

アルコールの主成分であるエタノールが体内に入ると、肝臓で酸化されて酢酸に変わります。そして、この酢酸は血中に流れ出し、筋肉へと送られます。筋肉に送られた酢酸はエネルギー生成サイクルであるTCAサイクルに入り、最終的に二酸化炭素と水に分解されます。ですので、筋肉量が多い人ほど、アルコールを分解しやすいということになります。

しかし、エタノールが酢酸になる過程で問題が生じます。エタノールは最初に「アセトアルデヒド」に変わり、その後酢酸になります。このアセトアルデヒドという物質が問題で、毒性があり、これが原因で顔が赤くなったり、頭痛や吐き気を引き

起こしたりします。残念ながら、これが二日酔いの原因となるのです。

ここでナイアシンが再登場します。エタノールをアセトアルデヒドに変える酵素と、アセトアルデヒドを酢酸に変える酵素は、ナイアシンから作られる「NAD」を材料として働きます。つまり、ナイアシンが十分にあれば、アルコールはより効率的に分解され、二日酔いになりにくいということになります。

まとめると、ナイアシンはエネルギー生産やアルコールの代謝に重要な役割を果たします。また、食事からの摂取が重要であり、特にアルコールをよく飲む方は注意が必要です。次回飲み会がある時は、ナイアシンをしっかりと摂ってから行くことをおすすめします!

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ナイアシン(ビタミンB3)の健康効果とその働き

ナイアシンは、私たちの健康にとって重要なビタミンです。それはなぜか、その理由を今回は詳しく見ていきましょう。

ナイアシンとコレステロール

ナイアシンは「善玉コレステロール」ことHDL(高密度リポ蛋白コレステロール)の増加を促す作用を持つため、脂質異常症という病態の治療に使われることがあります。その効果は相当強力で、一日に2〜4グラムのナイアシンを摂取すると、コレステロールを下げる薬と同様の効果が得られ、心臓や血管に関する健康問題(心臓血管系イベント)の発症率が低下します。さらに、心筋梗塞の既往がある男性が一日3gのナイアシンを摂取した結果、その死亡率が低下することが確認されています。

ただし、このような大量のナイアシン摂取は、肝臓に負担をかける可能性があり、注意が必要です。

ナイアシンとGPR109A受容体

ナイアシンがこれらの健康効果を発揮する秘密は、「GPR109A」という受容体との結合にあります。このGPR109Aは、腸で作られる酪酸の受容体でもあり、炎症を抑制する効果を持つとされています。これが重要なのは、動脈硬化(血管が硬くなる病気)の原因の一つが、血管の炎症だからです。

血管の炎症が起こると、そこに「悪玉コレステロール」ことLDL(低密度リポ蛋白コレステロール)が侵入し、活性酸素の影響で酸化LDLとなります。酸化LDLは身体にとっては「異物」であり、免疫細胞である単球がこれを取り込み、マクロファージとなります。大量の酸化LDLを取り込んだマクロファージが死ぬと、アテロームプラーク(血管に付着する硬い塊)が形成

され、血管に詰まります。これが動脈硬化の一つの原因となります。

さらに、このアテロームプラークが破れると、血栓ができて血管が詰まり、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす可能性があります。GPR109A受容体はこのような血管の炎症を抑える効果があり、ナイアシンが結合することで、動脈硬化の予防に寄与します。

ナイアシンフラッシュとGPR109A

また、このGPR109A受容体は皮膚のランゲルハンス細胞にも存在します。ナイアシンがこれと結合すると、血流が促進され、顔が真っ赤になる現象、「ナイアシンフラッシュ」が起こることがあります。

ナイアシンのコレステロール調整作用

さらに、ナイアシンは肝細胞でのATP合成酵素β鎖の発現を抑制し、HDLコレステロールの肝臓への取り込みを防ぐ働きもします。これにより、血中のHDLコレステロールのレベルが維持され、健康維持に役立ちます。

以上が、ナイアシンが私たちの健康に与える影響とその働きについてです。ナイアシンの重要性を理解し、適切な摂取に努めることで、より健康な生活を送ることができるでしょう。

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ナイアシンとアレルギー

ないでしょうか。また、ナイアシンによるフラッシュには排出作用があるからこそ出るということではないでしょうか。

以下に、この長文を分かりやすく説明します。

アレルギーは体内の免疫システムがある物質(アレルゲン)に過剰反応を起こす状態です。アレルギー症状としてよく知られている鼻炎、喘息、花粉症などは、体がアレルゲンに対して防御するためにヒスタミンを放出する結果、起こります。

ナイアシン(ビタミンB3)は、日常の摂取量である50 ~ 500㎎を1日1~3回摂ることで、これらのアレルギー症状を軽減する効果があるとされています。しかし、それが具体的にどのような作用を体内で起こしているのかについては完全には解明されていません。

ナイアシンがヒスタミンを枯渇させることにより、アレルギー反応が出にくくなるという説が一部にあります。ただし、ヒスタミンが枯渇すると、体の防御反応が弱まるという事態が想定されるため、この説が正しいとすれば、それは危険な状態を引き起こす可能性があります。

別の説として、ナイアシンが免疫システムを「説得」し、過剰な反応を抑制するという考え方もあります。これは、ナイアシンが「そんなに反応しなくていい」というメッセージを免疫システムに伝える、というようなイメージです。

さらに、ナイアシンは体内の糖質、脂肪、たんぱく質の代謝を促進します。この作用がアレルギー反応を抑制するメカニズムに関与している可能性もあります。具体的には、アレルゲンが体内や粘膜表面に蓄積し、その蓄積量が一定の閾値を超えるとアレルギー反応が起こるとされています。ナイアシンを摂ることで、アレルゲンが結びついている脂肪やたんぱく質が代

謝され、それに伴いアレルゲンも体外へ排出されると考えられます。その結果、体内のアレルゲンの量が減少し、同じ量のアレルゲンにさらされてもアレルギー反応が出にくくなる、というのがこの考え方です。

この考え方によれば、ファスティング(断食)でアレルギー症状が軽減するのは、アレルゲンが体外に排出されるからだと考えられます。また、初めてナイアシンを飲んだ時に過去の水銀アレルギーや芳香剤で起こったような症状が現れるのは、体内に残存していたこれらの物質が排出されているからだと考えられます。

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私は、花粉症の人に勧めるのがナイアシンとビタミンDです。ビタミンDもナウフーズのコスパがかなりいいので紹介しときます。

まとめ

アレルギーは、生活の質を大きく損なうことがあり、様々な手段が試されてきました。ナイアシンの可能性について考察することは、新たな治療法への道を開くかもしれません。しかしながら、私たちが今日説明した概念や理論はまだ仮説の段階にすぎません。彼らは確証された医療知識とは異なり、現在進行中の研究から得られた情報に基づいています。

そのため、ナイアシンが自身のアレルギー症状に対してどのような効果を持つか試す前に、必ず専門的な医療アドバイスを求めてください。

アレルギー症状とその管理法についての理解が深まることは、我々の生活の質を改善するための重要な一歩です。今後もアレルギーとその治療法に関する最新の研究成果を追いかけ、それらを皆様にお伝えすることをお約束します。それでは、健康で快適な日々をお過ごしください。

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