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「銅の驚くべきパワー:健康と免疫力をサポートする銅の秘密を解明!」

栄養学

銅は私たちの体の骨、筋肉、血液の中に存在する重要な栄養素です。主に甲殻類、ココア、レバー、ゴマなどの食品に多く含まれていますが、普段の食事で十分に摂取できるため、不足することはほとんどありません。銅は、タコやイカの血液に含まれるヘモシアニンという物質に関連しています。ヘモシアニンは銅色素を持っているため、タコやイカの血液は青く見えます。

銅の働きーSOD

銅の重要な働きの一つは、抗酸化酵素であるSOD(スーパーオキシドディスムターゼ)の材料として使われることです。銅と亜鉛は、「銅亜鉛SOD」と呼ばれる酵素の構造を作ります。この酵素では、銅が触媒反応を担当し、亜鉛が酵素の安定性や立体構造を維持する役割を果たします。

※スーパーオキシドディスムターゼ(SOD)について。

スーパーオキシドディスムターゼ(SOD)は、私たちの体の細胞で見つかる酵素の一種で、抗酸化作用があります。抗酸化作用とは、体内で生成される活性酸素(フリーラジカルとも呼ばれる)を無害な物質に変換する働きを指します。活性酸素は、細胞の働きやタンパク質、DNAに損傷を与えることがあります。これらの損傷は、加齢や病気の原因となることがあります。

SODの主な役割は、活性酸素の一種であるスーパーオキシド(O2-)を、より安全な物質である水素ペルオキシド(H2O2)に変換することです。その後、他の酵素であるカタラーゼやグルタチオンペルオキシダーゼが、水素ペルオキシドを無害な水(H2O)に変換します。

スーパーオキシドディスムターゼには、いくつかのタイプがありますが、その中でも銅亜鉛SOD(CuZnSOD)とマンガンSOD(MnSOD)が最も一般的です。銅亜鉛SODは細胞の中で働き、マンガンSODはミトコンドリアで働きます。これらの酵素は、銅や亜鉛、マンガンといった金属イオンを含んでおり、それらが活性酸素を無害化する反応を助けています。

要するに、スーパーオキシドディスムターゼは、体内で発生する活性酸素を無害化するために働く酵素です。これにより、細胞の損傷や老化、病気のリスクを低減する効果があります。

銅の働きーセルロプラスミン

銅は、セルロプラスミンという特別なたんぱく質を作るのに使われます。セルロプラスミンは、銅を運ぶ役割をしています。それだけでなく、鉄というミネラルも助ける働きがあります。鉄は、私たちの体にとってとても大切なミネラルで、特に血液にあるヘモグロビンという物質を作るのに必要です。

セルロプラスミンは、鉄の形を変えることができます。この働きによって、鉄がより安全な形に変わり、体の中で運ばれることができます。それから、鉄はトランスフェリンという別のたんぱく質に渡されます。トランスフェリンが鉄を運ぶことで、ヘモグロビンが作られ、私たちの血液が酸素を運ぶことができるようになります。

要するに、銅はセルロプラスミンというたんぱく質を作るのに使われ、それが鉄を運ぶ助けをします。そして、鉄が運ばれることで、私たちの血液が酸素を体中に運ぶことができます。

銅の働きーストレス耐性

銅が足りなくなると、体の中で大切な働きをする「インターロイキン2」という物質が少なくなります。これが起こると、免疫システム(体を守るチーム)の中で、T細胞やマクロファージという名前の部員たちの力が弱くなってしまいます。彼らの力が弱くなると、体を守るのが難しくなります。

また、銅は「GABAA受容体」というものを抑える働きがあります。これによって、体の中の酸化ストレス(細胞に悪影響を与えるもの)が減らされることができます。それが、「不安」を感じる気持ちを軽くする効果につながります。

亜鉛と銅の関係

銅と亜鉛は、どちらも私たちの体にとって重要なミネラルです。それぞれが様々な働きを持っており、体の機能を維持するために役立っています。しかし、銅と亜鉛は、体内でのバランスが大切であるという点で関連しています。

銅は、骨や筋肉、血液の生成や、抗酸化酵素の働きに関与しています。一方、亜鉛は、免疫システムや細胞分裂、タンパク質の合成、味覚や嗅覚の機能をサポートしています。銅と亜鉛は、特定の酵素の働きを助けることで、一緒に働くこともあります。例えば、スーパーオキシドディスムターゼ(SOD)という抗酸化酵素は、銅と亜鉛が一緒に働くことで機能します。

銅と亜鉛のバランスが崩れると、体に悪影響を及ぼすことがあります。例えば、亜鉛の摂取が過剰になると、銅の吸収が阻害され、銅の不足が起こることがあります。逆に、銅の摂取が過剰になると、亜鉛の吸収が阻害されることもあります。どちらの場合も、体の機能が正常に働かなくなるリスクがあります。

そのため、銅と亜鉛は、適切な量で摂取することが重要です。普通の食事から十分な量の銅と亜鉛が摂れることが多いですが、サプリメントで摂取する場合は、銅と亜鉛のバランスに注意して摂取することが大切です。銅と亜鉛の摂取割合は、体内でのバランスを保つために重要です。一般的に、亜鉛と銅の摂取割合は、10:1 から 15:1 が適切とされています。つまり、亜鉛を10~15mg摂取した場合、銅を1mg摂取するのが良いバランスです。

適切な銅と亜鉛のバランスを維持することで、両者の働きが最適化され、体の機能が正常に維持されます。ただし、この割合はあくまで目安であり、個人の栄養状態や健康状態によって最適な摂取量が変わることがあります。そのため、自分に適した摂取量を見極めることが大切です。

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