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神経の痛みの考察


 


こんにちは!かのえ鍼灸整骨院の宮川です。

さて今回は神経の痛みについて当院の考えについて解説します。

手がしびれる、足がしびれるなどの訴えられる方が多いです。そんな方に読んでいただいてお役に立てればと考えています。

今回のブログでは、

①簡単に神経の活動電位について

②神経の痛みとは?生理学的に

③神経の痛みの対処法。

の順に行っていきます。

1・活動電位について

いきなり難しいワードが出てきましたが、実際難しいので簡単に解説します。神経の痛みはどうしても活動電位についての話が出るので申し訳ありませんがお付き合いください。。。

痛みを感じるというのは、痛みの神経が刺激されることによって感じます。

刺激されて感じるという事は、痛みの神経が興奮することを意味するのですが、この興奮の事を活動電位といいます。

この活動電位はどのように発生するのかというと、神経の末端で神経細胞内のカリウムイオンと細胞外のナトリウムイオンの出入りによって起こります。このイオンの出入りにはNa-Kポンプが使われます。

何も刺激がないときはカリウムイオンとカリウムイオンが出入りが少ないのである程度のところで電位が安定します。大体−80~-90mVでこの電位の事をカリウムの平衡電位または静止膜電位といいます。

 

神経に何らかの刺激が入った時にこの静止膜電位がくずれナトリウムが細胞の中に大量に流入してきます。この時に活動電位が発生し、それが痛みなどの感覚を生じるのです。

 

 

とりあえず、感覚の発生はナトリウムとカリウムイオンの膜の出入りよってできる電気活動を脳が認識した時におこると考えていただければと思います。

2・神経症状(椎間板ヘルニアを例として)

 

腰部椎間板ヘルニアの臨床像として①臀部から足にかけての強烈な痛みの出現。足趾の痛みはあるが動かせる。②ある時から痛みが軽減するが足の動きが悪くなる。

という事があったとしよう。その解釈として、、、

①まずヘルニアにより神経の圧迫で神経の栄養血管が圧迫される。そのため神経の栄養障害が起こる。栄養障害によりエネルギー(ATP)が産生することができなくなるため、Na-Kポンプの力が弱くなりナトリウムとカリウムの膜での移動が困難となる。したがって、静止膜電位が上昇するという事になる。

静止膜電位が上昇するという事は運動神経と感覚神経が容易に興奮しやすくなり、物凄く痛みを感じてしまうという事になる。

さらに神経の圧迫が強くなると、、、

②静止膜電位が上昇したため、細胞の内と外の電位差が減少してしまう。

細胞内外の電位差の減少はナトリウムイオンの外から内への移動も減少してしまう。細胞内に入ってくるナトリウムイオンの減少により活動電位が起こりにくくなる。よくヘルニアなどで感覚が感じにくくなり、筋力も低下や麻痺がおこるという事になる。

神経の栄養血管の圧迫はヘルニアだけではない。筋緊張の亢進や浮腫などに長時間の座位による圧迫などが加わったりすると栄養血管圧迫の因子となりうる。

坐骨神経痛

 

 

 

 

 

梨状筋などの外旋六筋による坐骨神経の圧迫。

胸郭出口症候群

 

 

 

 

 

斜角筋による腕神経叢の圧迫

 

 

 

 

 

 

小胸筋による腕神経叢の圧迫

 

3・神経の痛みに対する対応

では神経の痛みに対してどのような対応をすればいいのでしょう?

結局、筋肉の緊張や浮腫、物理的なあ刺激による神経の栄養血管の圧迫を軽減する必要がある。ヘルニアなども長期的な筋緊張の亢進により腰椎にかかる衝撃が強くなり(堅い物は衝撃をとうしやすい)椎間板が漏れてしまうことになる。

当院の考えとしては筋肉の緊張やそれに伴う浮腫が2次的に神経の栄養血管の圧迫を強めてしまうと考えているので、対応としては①筋緊張を軽減させる。②浮腫を軽減させるという事になる。

セルフケアとしては、原因筋のストレッチ、温熱、ウォーキングやラジオ体操をすることである。無理に強い負荷をかけると筋疲労によりより筋緊張や浮腫を強める可能性があるので気おつけてしてくださいね!!

では、皆様が身体的な痛みのない生活ができますよう。

 

 

 

 

 

 

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