
ビタミンDとは何か?
- ビタミンDは、私たちの健康に必要な栄養素の一つです。
- 食べ物から摂ることができますし、太陽の光(紫外線)を浴びることで、私たちの皮膚がビタミンDを作ることもできます。
ビタミンDが体でどう働くの?
- 骨を丈夫にする: ビタミンDは、カルシウムを腸から吸収させる役割を持ちます。これによって、骨が丈夫になります。
- がん予防にも一役: ビタミンDは、細胞の正常な働きをサポートし、がんの発生を抑える可能性があります。
ビタミンDが不足するとどうなるの?
- 骨がもろくなる、筋力が低下するなど、健康に悪影響が出ます。
ビタミンDを摂り過ぎるとどうなるの?
- 体内のカルシウムが多くなりすぎ、食欲不振や腎臓に負担がかかる場合があります。
ビタミンDの種類とは?


- ビタミンDには主にD2とD3の2種類があります。
- D2は植物から、D3は動物から摂取できます。
- 皮膚に紫外線が当たると、D3が作られます。
一日にどれくらいビタミンDを摂ればいいの?
- 2020年の基準では、成人男性で一日に8.5μg(340IU)が目安です。
- 安全な上限量は100μg(4000IU)とされています。
太陽の光とビタミンDの関係は?
- 太陽のUV-Bという光線によって、皮膚でビタミンDが作られます。
- 日本では、北緯34度より北では冬季にUV-Bが少なく、ビタミンDの合成が少なくなります。
- 例えば、12月の札幌で5.5μgのビタミンDを作るためには、約76.4分の太陽光が必要です。
サプリメントはどうなの?
- 食事からの摂取が難しい場合、サプリメントでビタミンDを摂ることも一つの方法です。
- ただし、サプリメントは過剰摂取のリスクもあるので、医師と相談してから取り入れるのが良いでしょう。


ビタミンDに関する新しい研究から得られた興味深い知見についての概要を以下に整理しました。
ビタミンDと食欲、体脂肪
- ビタミンDが不足すると、レプチンというホルモンの作用が阻害される。このホルモンは食欲を抑制したり、脂肪の分解を促進する役割を持つ。
- 12週間、1日にビタミンDを25μg摂取した場合、体脂肪が平均で2.7kg減少した。
ビタミンDと筋肉
- ビタミンD不足で筋肉内に脂肪が増加し、筋肉の機能が低下する可能性がある。
- 筋前駆細胞の分化転換が起こることで、筋肉の脂肪の蓄積が増加することが判明した。
ビタミンDと脂質代謝
- 2017年に京都大学での研究から、ビタミンDがSREBPの働きを抑制することが明らかになった。これは脂質代謝疾患の治療に新たなアプローチをもたらす可能性がある。
ビタミンD、骨、筋力
- ビタミンDは骨折のリスクを減少させ、高齢者の筋力や骨の強度を向上させる効果がある。
- カルシウムと組み合わせると、筋機能の低下を予防する効果があることも示されている。
ビタミンDと免疫
- ビタミンD摂取によりインフルエンザの罹患率が42%低下した。
- ビタミンDは免疫調整作用があり、T細胞の働きを活性化する効果もある。
- さらに、ビタミンDには免疫細胞を活性化する抗菌作用がある。
ビタミンDとコロナウィルス
- コロナウィルスのリスクは、ビタミンD摂取で軽減できる可能性が示唆されている。
ビタミンDとその他の効果
- ビタミンDは、テストステロンレベルの向上や筋力増加など、さまざまな健康へのプラス効果が期待されている。
ビタミンDの摂取方法とその効果
食品からの摂取:
キクラゲ、キノコ類、魚類(特にサーモン)などはビタミンDを豊富に含む食品です。




サーモンの特徴:
サーモンにはビタミンDが多く含まれており、EPAやアスタキサンチンと一緒に、サーモンの脂肪燃焼作用に貢献している可能性があります。
推奨摂取量と上限摂取量:
一日の推奨摂取量は340 IU、上限摂取量は4000 IUです。
アメリカでも上限摂取量は4000 IUです。
サプリメントの摂取:
一日2000~4000 IUのビタミンDを摂取すれば、健康への効果が期待できるとされます。
アメリカのサプリメントには、1カプセルあたり5000 IUや10000 IUが配合されている場合がある。
日本の研究者の中には、一日5000 IUを摂取することが標準と考える意見もあります。


安全性の報告:
7年間に渡って、患者に一日5000~50000 IUのビタミンDを毎日投与しても、重大な問題は報告されていないとの研究結果もある。
ビタミンKとの関係:
高量のビタミンDを摂取する場合、ビタミンKも一緒に摂取することが推奨されます。
肝油ドロップの利用:
子供向けに使われる肝油ドロップ(例:「カワイ肝油ドロップ S」)にもビタミンDが含まれており、一日約10粒を摂取することが推奨されています。
ビタミンDの吸収促進:
ホエイアイソレートと組み合わせることで、ビタミンDの吸収が向上するとの研究結果もある。
ビタミンDの血中濃度と健康:
良好な健康レベルの維持には、ビタミンDの血中濃度が一日最低5000 IU、50~70 ng/mlが必要とされる。


マグネシウムの関与:
ビタミンDが活性型(カルシトリオール)になるためには、マグネシウムが必要です。
マグネシウムのサプリメントを摂取することは、ビタミンDを一日に400 IU多く摂取することと同等の効果があるとされる。


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