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筋トレの効果を上がるのは、朝か夜か?

スポーツ障害

筋トレの効果を最大限に引き出すために、トレーニングする時間帯は重要な要素です。朝の時間帯と夜の時間帯、どちらが筋肉成長に最適なのでしょうか?この問いに答えるため、私たちは科学的研究に基づいて、筋トレ効果が高まる具体的な時間帯について解説します。驚くべきことに、適切な時間帯にトレーニングを行うことで、筋肉の成長率が1.3倍から1.5倍に跳ね上がることが明らかになっています。

多くの方は、トレーニングを行う時間帯について深く考えたことがないかもしれません。私たちは日々のスケジュールに合わせてトレーニングを行いますが、最適な時間帯を選ぶことで得られる利益を見逃している可能性があります。そこで、朝トレと夜トレのどちらがより効果的か、そして時間を選べない方のための栄養摂取のアドバイスも含め、最新の研究論文を基に詳しく解説していきます。このブログを最後まで楽しんでいただき、あなたのトレーニングに役立てていただければ幸いです

筋トレは朝トレ?夜トレ?が効率がいい?

研究によると、トレーニングのタイミングは筋肉の成長に大きな影響を与えます。限られた研究の中でも、いくつかはこのトピックに関して特に参考になります。ある研究では、トレーニング経験者72名を対象に、朝と夜のトレーニング効果を24週間にわたり比較しました。その結果、夜トレーニングを行ったグループの方が筋肉成長率が約1.5倍高いことが判明しました。さらに、このグループは筋力向上効果もわずかに高かったのです。

朝トレーニングを好む方々も、不安に思う必要はありません。後半で紹介する方法を用いれば、朝トレーニングでも夜トレーニングに匹敵する効果を得ることができます。

この結果は他の研究でも裏付けられています。別の研究では、朝8時のトレーニングと夜6時のトレーニングを10週間比較しました。その結果、朝トレーニングのグループは筋肉が2.7%成長したのに対し、夜トレーニングのグループは3.5%成長しました。これは夜トレーニングが筋肉成長において約1.3倍効果的であることを示しています。

では、朝と夜のトレーニングでなぜこのような差が生じるのでしょうか?主な理由は3つあります。まず、一つ目の理由は「体内核温」です。体内核温とは、脳や筋肉などの臓器の温度を指し、皮膚温よりも高く37℃前後に保たれています。研究によれば、体内核温は夕方から夜(午後3時から午後9時頃)に最も高くなります。この高まった体内核温は運動パフォーマンスを向上させることが判明しており、代謝、心臓血管系、水分バランス、脳血流量などに作用するため、トレーニング効果に直接関わっています。このため、体内核温が高まる夕方から夜の時間帯にトレーニングすることで、より効果的な筋肉成長を促すことが可能なのです。

十分な水分摂取

トレーニングの効果を高めるためには、水分摂取が重要な役割を果たします。一日を通して見ると、夕方の方が朝よりも多くの水分を体内に含んでいることが多いです。これは、一般的に夕方までにより多くの水分を摂取しているため、高い運動パフォーマンスを発揮しやすい状態になっているからです。

水分は筋トレの効果を高めるのに不可欠な要素です。実際、ある研究では、運動と水分摂取の関連性について詳しく調査しました。その結果、喉が乾いたと感じるような軽い脱水状態、つまり体内の水分が約1%から2%減少すると、筋力と最大力が低下することが分かりました。さらに、適切に水分を摂取しないと、体内のホルモンバランスが崩れることも明らかになっています。

別の研究では、健康な男性を対象に脱水状態とホルモンの関係性を調べました。その結果、水分摂取不足は筋肉を分解するホルモンであるコルチゾールのレベルを高めることが判明しました。これは、脱水状態にあると、痛みを感じやすくなることを意味しています。腰痛や肩の痛み、膝の痛みなどの関節痛や筋肉痛に悩む人は、積極的に水分を摂取することが推奨されます。

したがって、理想的な体を目指してトレーニングしている人は、適切に水分を取り、脱水を防ぐことが非常に重要です。充分な水分が体内に取り込まれていない場合、運動パフォーマンスが低下し、結果として筋肉の成長や筋力向上の効果も低下してしまいます。一般的に夕方は朝よりも水分を多く摂っているため、この時間帯のトレーニングは高い運動パフォーマンスを発揮しやすいのです。

グリコーゲン

夕方から夜に高い運動パフォーマンスを発揮する理由の3つ目は、グリコーゲンの影響に関連しています。多くの人は朝よりも夜に体内により多くの炭水化物を取り込んでいます。これは、一般的に夕方に向けて1日を通じてより多くの炭水化物を摂取する傾向があるため、夕方から夜にかけての運動パフォーマンスが向上するのです。

炭水化物、つまりグリコーゲンは、筋トレの効果を高めるのに重要な物質です。2022年のメタアナリシスでは、総計226人の男女を対象にした複数の研究を分析し、筋トレにおける炭水化物の効果を検証しました。その結果、筋トレ前に十分な炭水化物を補給することで、挙上回数が増加することが明らかになりました。これは、筋肉内に炭水化物が蓄えられ、これを利用してパワーを発揮することを意味しています。炭水化物が不足するとトレーニングのパフォーマンスが低下し、挙上回数も減少します。

この点を明らかに示した研究では、通常のグリコーゲンレベルと減少した状態での挙上回数を比較しました。十分な炭水化物がある状態では、1セット目に18回、2セット目に14回挙上できましたが、炭水化物が枯渇した状態では1セット目12回、2セット目10回に減少しました。これは、炭水化物が不足すると筋力が低下することを示しています。しかし、適切に糖質を摂取しておけば、筋肉内の炭水化物の減少を防ぎ、筋力低下を防ぐことができ、挙上回数を高い状態で維持することができます。

一般的に、夕方は朝よりも多くの炭水化物を摂取するため、より高い運動パフォーマンスを発揮しやすく、結果的に良い筋肉の成長を期待できます。

朝でもトレーニングを有効にする方法

朝トレーニングを好む方々には嬉しいニュースがあります。特定の3つの実践方法を取り入れることで、運動パフォーマンスを夜トレーニングと同等のレベルまで向上させることが可能です。この方法を知り、適用することで、筋トレの効果を1.3倍から1.5倍に高めるチャンスがあります。特に朝トレーニングを好む方々にとって、この方法は非常に価値があるため、ぜひ習得してください。

カフェイン

朝トレーニングのパフォーマンスを高めるための第一の方法は、トレーニング前のカフェイン摂取です。これは非常に効果的な戦略であり、多くの研究でその効果が確認されています。具体的に、カフェインを摂取した際のトレーニング効果を調べた研究では、カフェイン摂取が運動パフォーマンスを高め、夜トレーニングに匹敵する効果があることが明らかになりました。

この結果は2010年に行われたメタアナリシスでも同様に報告されています。その研究では、カフェインの筋力向上効果がトレーニングのパフォーマンス向上に有効であることが示されました。カフェインが筋力向上にどのように働くかというと、カフェインは脳に作用してドーパミンの分泌を促進し、これが運動神経を活性化させるためです。ドーパミンの増加は集中力やモチベーションの向上にも寄与し、全体的な運動パフォーマンスの向上を促します。

このように、カフェインには運動パフォーマンスを向上させる効果があり、特に朝のトレーニングにおいてその効果が顕著です。朝のトレーニングの質を高めるため、朝トレ派の方々は意識的にカフェインを取り入れることを推奨します。適切なカフェイン摂取は、疲労感の軽減、集中力の向上、さらには筋肉の持久力や爆発力の向上に寄与するため、朝のトレーニングセッションをより効果的にすることができるでしょう。

十分なウォームアップ

朝のトレーニング効果を高め、夜トレーニングに匹敵するパフォーマンスを得るための二つ目の方法は、十分なウォームアップをすることです。体内核温と運動パフォーマンスの間には明らかな相関関係があります。つまり、体内核温が適度に高まると、運動パフォーマンスも向上しやすくなります。特に朝のトレーニングでは、体がまだ覚醒していないため、十分なウォームアップが非常に重要です。

ウォームアップは次の2ステップで行います:

  1. 一般的なウォームアップ:息が弾まない程度の軽い強度で5分から10分間ジョギング、ウォーキング、または自転車を使って体を温めます。この基本的なウォームアップだけでも効果的ですが、さらに効果を高めたい場合は特定のウォームアップを追加します。
  2. 特定のウォームアップ:実施するトレーニング種目に合わせて行います。例えば、マックス重量の40%で15から20回、続いて80%で2から3回行うなどです。この方法で特定のウォームアップを行うことで、怪我のリスクを下げつつ、最大のパフォーマンスを発揮できます。

特定のウォームアップとは、たとえばベンチプレスを行う場合は軽い重量でベンチプレスを事前に行ったり、スクワットを行う場合は軽いスクワットを行うことを指します。これに関する研究があり、一般的なウォームアップと特定のウォームアップの組み合わせが最大筋力を向上させるかどうかを調査しました。その結果、両方のウォームアップを行ったグループは、一般的なウォームアップのみを行ったグループや特定のウォームアップのみを行ったグループと比較して、最大筋力が有意に向上しました。

このような結果から、一般的なウォームアップと特定のウォームアップを組み合わせた方法は、安全に最大のパフォーマンスを発揮するのに非常に効果的であることが分かります。したがって、朝のトレーニングにおいては、特定のウォームアップセットと一般的なウォームアップを組み合わせて、入念なウォームアップを行うことをお勧めします。

トレーニングの時間

朝のトレーニングの効果を高め、夜のトレーニングに匹敵する効果を得るための三つ目の方法は、トレーニングの時間帯を一定に保つことです。多くの研究によると、常に同じ時間帯にトレーニングを行うことで、体の生体リズムがそのスケジュールに適応します。例えば、毎朝早い時間にトレーニングをすることで、通常朝に低下しがちなパフォーマンスを維持することが可能になります。生体リズムがトレーニングスケジュールに適応すると、朝のトレーニング効果が高まります。つまり、朝の時間に慣れていくことで、徐々に朝のトレーニングでも夕方のトレーニング並みの効率を得られるようになるということです。

可能であれば、トレーニングする時間帯を一定に保つことが重要です。朝トレーニングを好む方は、朝の時間帯を貫き、夕方トレーニングを好む方は、夕方の時間帯を貫きます。これによって、生体リズムが適応し、より高いパフォーマンスを発揮することが可能になります。このように、カフェインの摂取、入念なウォームアップ、そしてトレーニングの時間帯を一定に保つことは、朝のトレーニング効果を最大化する上で非常に重要な要素です。この3つの方法を組み合わせることで、朝のトレーニングでも、夜のトレーニングに匹敵するパフォーマンスを発揮することができるようになります。

まとめ

以上で、朝トレーニングを最適化するための3つの重要なポイントについて解説してきました。これらを意識することで、朝トレ派の方も問題なく効果的なトレーニングができるでしょう。夕方から夜にトレーニングをする場合、体内核温が適度に高く、糖質や水分が十分に補充されているため、筋肥大効果や筋力向上効果が高いということを検証してきました。しかし、一番大切なのは、それぞれの仕事や生活スタイルを考慮することです。

例えば、私自身は夜に最も高いパフォーマンスを発揮できると体感していますが、朝トレーニングをすると、一日を通して活動的に過ごせると感じるため、朝のトレーニングを実行することも多いです。また、肉体労働で身体的に疲労が蓄積している会社員の場合、夜にトレーニングするよりも朝にトレーニングした方が、身体的・精神的ストレスが低い状態で、より良いパフォーマンスを発揮できる可能性もあります。

結局のところ、ボディメイクのためには継続性が最も大事な要素です。なので、自分が楽しんで行える時間帯を選び、パフォーマンスの低下を最小限に抑えるためのテクニックを取り入れてください。このブログがあなたのトレーニングの助けとなれば幸いです。健康的なライフスタイルを目指して、効果的なトレーニングを続けていきましょう。

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